失業の恒常化 第一回(ダイジェスト版)
シュンペーターは企業家という概念を考え出した。それが大きく変化する時代になった。
「銀行家は単に購買力という商品の仲介商人なのではなく、またこれを第一義とするのではなく、なによりもこの商品の生産者である。彼は新結合の遂行を可能にし、いわば国民経済の名において新結合を遂行する全権能を与える」とシュンペーターは語っている。
資本主義経済ではイノベーションの実行は事前に通貨を必要とする。
起業者は既存のマネーを持たない。これに対応する通貨は新たに創造される。すなわちイノベーションを行う起業者が銀行から信用貸出を受け、それに伴い銀行システムで通貨が創造されるという信用創造の過程を重視した。
情報社会において企業家は資本を所有している必要はない。資本を集めることに重心をおく必要もない。必要とされる情報に注目し、適切な頭脳を集めるために必要な知識ベース(knowledge base)と接続できるかどうかが、その条件である。知識ベースとはナレッジマネジメントのための特殊なデータベースである。それは知識の検索を可能とし、知識を組織化し、知識をコンピュータ上に集合させたものである。
現在の通信技術、そして、これから更に進歩する通信インフラを使えば頭脳を一箇所に集める必要もない。産業社会では規模の経済が合理的であった。巨大な油田や炭鉱と接続して自動車や製鉄業を行う方が効率的だからだ。20世紀前半はイギリスとドイツが..... (残りは『秋月便り』に連載中)




